飲酒日記

スキー&スノーボード2004-2005

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陰謀的記憶


 記憶はどの程度の時間、どれほどの精度で持続するものだろうか。

 一般に、人間には言葉を使うようになる過程で記憶を消去するシステムがあり、その断層以前の2〜3歳あたりまでの具体的な記憶は、脳の発展上大半がデリートされるという。一部残存しているものもあるが、多くは親戚や両親など周囲の大人の再刷り込みによって増強され、エピソード記憶域に断片的に残るものらしい。逆に乳幼児時の記憶を過剰に保持していることは成長過程において何らかの阻害要因になるとかならないとか。

 ところが、ふと自分が子供の頃のことを思い出そうとしてみると、それらの「失われるべき時代」以降の記憶にしても、意外なほど残っていない。主観的には、物心がついていた、と自覚する10歳あたりでも、類型化された行動パターンの記憶は多々あれど、個別具体のエピソードに関する再現性の高い記憶は、驚くほど少ない。

 幼少時の記憶の維持率は、重要度・脈絡・似たような事例の反復・周囲の人間による記憶の強化、などの要因に左右されるので、記憶力よりは環境に依存しがちだが、SFやミステリーの場合、記憶の欠落は十中八九「隠された過去」と「上書きされた人工的な記憶」に関する伏線である。突如、身に覚えのない遺産の相続を巡って命を狙われたり、謎の飛行物体が迎えに来ないとも限らない。

 かくいう私自身、どういうわけか、若干8歳にして超人的な活躍をして未曾有の危機から全人類を救った事件をはじめとして、輝かしい栄光の記憶の数々が、あたかもそんなものは最初からまるっきり存在しなかったかのように、完膚なきまでに欠落している。

 昔のことを思い出せないという方は、何らかの巨悪と関わりがあるかも知れない。くれぐれも気をつけていただきたいものだと思う。
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by tatsuki-s | 2005-05-02 01:23 | Talking(よもやまばなし)


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